***帰 化 申 請***

帰化申請とは外国人が自らの意思により現在の国籍を放棄し、 日本国籍を取得するための手続きです。
一言で言えば、日本人になるための申請です。帰化が許可されると日本人になるわけなので、 日本人としての権利を持つと同時に義務も負うことになりますので。わかりやすい例を挙げれば、将来万一徴兵制が導入されるようなことがあれば、 兵役の義務が課せられることになるので本当に日本人になりたいのか、よく考えてから判断されるべきかと思われます。
帰化申請において一番大事なのはなぜ日本人になりたいのかという動機です。 そのため申請書類の中で一番重要なのは「帰化の動機書」です。この書類だけは申請人本人の日本語能力を見るため、 原則本人の自筆で書くことになっています。また確認のため、面接の際動機書を本人に読ませる場合もあるようなので 気取って普段使わないような言葉を使うのではなく、なぜ日本人になりたいか、自分の言葉でありのまま、素直に記述するのがいいと思われます。
外国人相談の場などでよく永住か帰化の申請をしたいという相談者に会うこともありますが、両者は全く性質の 違うもので本来二者択一できるようなものではありませんし、そんなに軽い気持ちで申請するものでもありません。 ましてや日本のパスポートがあれば、海外に行った時に便利というようないい加減な動機ではたくさんの書類集めが 必要で時間もかかる帰化申請の途中で挫折してしまう可能性が高いでしょうし、許可も得られないでしょう。

では次に帰化の前提条件についてみてみます。


・国籍法5条による帰化(普通帰化)

ア 住所条件(5年以上日本に居住)
イ 能力条件(20歳以上で本国法により能力を有する)
ウ 素行条件(素行善良)
エ 生計条件
オ 二重国籍防止の条件
カ 不法団体条件


・国籍法6条による帰化

ア 日本国民の子であった者の子(養子を除く)で引き続き3年以上日本に住所又は居所を有するもの
イ 日本で生まれた者で引き続き3年以上日本に住所若しくは居所を有し、又はその父若しくは母
  (養父母を除く)が日本で生まれたもの
ウ 引き続き10年以上日本に居所を有するもの


・国籍法7条による帰化

ア 日本国民の配偶者たる外国人で引き続き3年以上日本に住所又は居所を有し、かつ、現に日本に
  住所を有するもの
イ 日本国民の配偶者たる外国人で婚姻の日から3年を経過し、かつ、引き続き1年以上日本に住所を
  有するもの


・国籍法8条による帰化(簡易帰化)

ア 日本国民の子(養子を除く)で日本に住所を有するもの
イ 日本国民の養子で引き続き1年以上日本に住所を有し、かつ、縁組の時本国法により未成年で
  あったもの
ウ 日本の国籍を失ったもの(日本に帰化した後日本の国籍を失った者を除く)で日本に住所を有するもの
エ 日本で生まれ、かつ、出生の時から国籍を有しない者でその時から引き続き3年以上日本に住所を
  有するもの


・国籍法9条による帰化(大帰化)

日本に特別の功労のある外国人について法務大臣は国会の承認を得て帰化を許可することができる。 制度は存在するが現在まで該当例なし。




また日本人になりたいということですから当然ある程度の日本語の読み書き、会話が出来ることも必要でしょう。

上記各項目につき十分検討して条件はクリアーしているとなればいよいよ申請の準備です。 提出しなければならない書類は数多くあり、ケースバイケースで準備する書類も異なってきますが、通常要求される 書類につき、以下列記します。

帰化許可申請時に必要な書類
(1) 帰化許可申請書(写真添付)
(2) 親族の概要を記載した書面
(3) 履歴書
(4) 帰化の動機書
(5) 国籍及び身分関係を証する書面
(6) 外国人登録原票記載事項証明書
(7) 宣誓書
(8) 生計の概要を記載した書面
(9) 事業の概要を記載した書面
(10) 在勤及び給与証明書
(11) 卒業証明書、在学証明書
(12) 源泉徴収票、納税証明書
(13) 確定申告書、決算報告書、許認可書等の写し
(14) 運転記録証明書
(15) 技能、資格を証する書面(運転免許証の写し(表・裏)を含む)
(16) 居宅・勤務先・事業所付近の略図
(17) その他

なお詳しくは法務局で交付される帰化許可申請のてびき(申請者以外は もらえません)を参照ください。

用意しなければならない書類は多岐に渡り、慣れてない人(ほとんどの人がそうでしょう)だと書類の準備だけで 数ヶ月かかるかもしれません。また申請受理から結果がでるまで通常1年以上かかりその間に状況の変化等があればその都度 必要書類も再提出しなければなりません。
どうしたらいいかわからず不安だという方や少しでも迅速に申請の準備をしたいという方は専門家のアドバイスを受けて準備、 あるいは書類の作成を依頼するのも確実でいいかもしれませんが、その場合でも日本人になりたいという当事者は 申請人自身であるということを忘れず主体的に対応、日々を過ごすようご留意ください。(特に交通違反等にご注意ください)
尚、当事務所でもご予算に合わせ、帰化申請のお手伝いを致しますのでお気軽にご相談ください。

*料金目安*(実費別)
1.提出書類のチェック                           ¥  50,000
2.エコノミーサポート(ガイダンスと書類作成のサポート)      ¥ 100,000
3.通常サポート(書類作成と法務局同行)                ¥ 200,000 〜

*上記はあくまで目安ですので実際の料金はお話を伺ってから提示させていただきます。 御自宅、オフィス等ご都合のいい場所へお伺いいたしますので相談ご希望の場合はメールでご連絡ください。


最後になりましたが無事帰化が認められ晴れて日本人となられることを祈念しております。



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